星が降るこの場所で、こうしてリツとふたりでずっと一緒にいられたら他に何もいらない。

だから時間が止まってしまえばいいのにって思ったんだ。

そうすればリツが消える事はないのだから。


「結月は時間を止めたらダメだよ。せっかく家族との時間が動き出したんだから」

「リツにとって私は迷惑なの?同じ気持ちでいてくれないの?」


リツの顔を見たら涙が落ちてしまった。

星を見上げていたから涙が落ちなくて済んだのに。


「そうじゃない」

「じゃあ……どうして私を突き放そうとするの?やっぱりリツは幽霊だから?一緒にはいられないから……?」


もう涙を止める事ができなくて、手で顔を覆って私は激しく泣きだしてしまった。

私は幽霊でも何でもいいとは言ったけれど、それでもいつか別れる時が来てしまう。

それなら最初から一緒にいない方がいいって、リツはそう言いたいの……?


「ねえ結月、落ち着いて聞いて?……結月は勝手にオレの事、幽霊だって決めつけてるけど、実はオレまだ死んでないんだよ」

「……え?」


その言葉に驚いて彼を凝視してしまう。