ねえ、ウソだって言って……。
だってこれからもずっと私のそばにいてくれるんでしょう?
それは幽霊としてじゃなくて、大事な存在として言ったんじゃなかったの……?
涙で視界がぼやけてきた。
少しずつリツの笑顔もかすんで見えなくなる。
「私……リツの事が好き」
「結月……」
言葉は自然と口からこぼれ落ちた。
リツは驚きを隠せないみたいで私をじっと見つめる。
私は目をこすって、視界をクリアにさせてリツを真っ直ぐに見つめ返した。
「これからもずっとずっと一緒にいたい。幽霊だって何だっていい。他の人には見えなくても私は見えているし、こうして触れる事もできる。だから……」
「ダメだ、結月」
私の腕をふりほどいて、距離をとったリツ。
一緒にいたいという気持ちがダメだって言うの……?