頑張れたのはリツのおかげだよ……。
そう思っていても、感情がこみあげてくるばかりで上手く言葉にする事ができない。
しんみりするつもりは全くなかったのに。
「あ、流れ星」
「え……?」
私の頭をなでていたリツが空を指さした。
その声に慌てて空を見上げたけれど、すでに流れ星は消えた後のようだった。
「願いかけた?」
「流れ星がなくても、オレはいつも心から願ってるんだって。結月が心の底から笑えるようにって」
笑ってそう言うけれど、今にも消えてしまいそうなくらい儚くて胸がズキッと痛む。
「リツ、そんな顔で笑わないでよ……」
「え、オレの笑顔って変?」
「そういう事じゃないよ。なんか、消えてしまいそうで嫌だ……」
私の言葉にリツは目を伏せる。
まさか、本当に消えるつもりなんじゃ……!