~志桜里side~
(分からない。本当の自分が。僕、どうすればいいんだろ・・・。)
―コツ、コツ、コツ―
自分の足音で我に返った。ここは、海南高校の屋上に続く道。そして、今はお昼休みなのだが・・・。
「なんで、僕はここにいるんだろ・・・?」
(う~ん。ま、いっか。悩みを多くする必要もないしさ・・・。
あ、そうそう。自己紹介が遅れたね。
僕の名前は、上井草志桜里。一応これでも女だよ?よく勘違いされるの一人称が僕だから仕方ないんだけどね、すこし、寂しいんだよね・・・。)
―ガチャ―
ゆっくり屋上の扉を開けると、綺麗な景色が、広がっていた。
(やっぱりきれいだな・・・。僕もこんな綺麗になってみたいな。なんてね。なれるわけなか!)
僕は、そう思って、この綺麗な景色から目を逸らした。そして、扉の上にあるスペースに登った。すると、そこに先客がいた。
「あんた、誰?俺の昼寝じゃますんな。」
ニコリともせずに彼は、そう言い放った。
「あぁ、ごめんね。僕はね、上井草志桜里だよ?この格好だから、性別は分かるよね?」
ニッコリと僕は嫌味に聞こえるように言ったのだけど彼は、不機嫌そうに顔を歪めた。
「あんた、「上井草志桜里!」
「僕の名前は上井草志桜里!あんたじゃない!」
声を荒げた僕を見て彼は、また思いっきり顔を歪めた。まるで、うるさいと言っているかのように。
「じゃあ、志桜里。どっかいけ。俺は寝たいんだ。」
「嫌。僕、あっちに居るから。それならいいでしょ?学校一イケメンの二階堂奏多君。」
そして、最後に僕が笑うと二階堂奏多は、一瞬すごくビックリした様な顔をしたが、すぐに顔を戻した。
(ふ~ん。いい顔するじゃん。)
「お前、じゃなかったな。志桜里、なんでわかった?」
二階堂奏多は素朴な疑問を投げかけた。それもそのはず。何故なら、今の彼は学校一イケメンと言われている二階堂奏多とは、似ても似つかない格好だったから。
「なんで、って言われてもさ、僕は声と二階堂君の目で分かっただけだよ??」
「すごいな。志桜里。この格好の時の俺見破ったのお前が、初めてだ。」
「だろうね。だっていつも、上げてる前髪は下ろしてるしそれにそのビン底メガネと教科書持ってる姿からして、二階堂君に見えないもの。ただの、がり勉ヲタクだよ。バレるわけないよ。」
ニコニコしながら僕は、思ったことを口にした。そしたら、二階堂君は何故か怒ったような顔をした。
「どうしたの?僕、余計なこと言った?」
「別。そんなに思われてると思うとイラついた。」
「そっか。でも、なんで二階堂君はそんなかっこうしてるの?気になるんだけど・・・。」
「面倒だから。」
「そっか。」
「で、志桜里は何でここに来たの?」
二階堂君に言われて、僕はここに来た目的を思い出した。
「忘れてた。二階堂君のその姿のせいで。まあ、大したことはないと思うけど、僕、本当の自分が分からなくて、悩んでたの。」
そういった僕は、顔を伏せた。もう一つの悩みを言っていいのか、どうか、考えるために。
(分からない。本当の自分が。僕、どうすればいいんだろ・・・。)
―コツ、コツ、コツ―
自分の足音で我に返った。ここは、海南高校の屋上に続く道。そして、今はお昼休みなのだが・・・。
「なんで、僕はここにいるんだろ・・・?」
(う~ん。ま、いっか。悩みを多くする必要もないしさ・・・。
あ、そうそう。自己紹介が遅れたね。
僕の名前は、上井草志桜里。一応これでも女だよ?よく勘違いされるの一人称が僕だから仕方ないんだけどね、すこし、寂しいんだよね・・・。)
―ガチャ―
ゆっくり屋上の扉を開けると、綺麗な景色が、広がっていた。
(やっぱりきれいだな・・・。僕もこんな綺麗になってみたいな。なんてね。なれるわけなか!)
僕は、そう思って、この綺麗な景色から目を逸らした。そして、扉の上にあるスペースに登った。すると、そこに先客がいた。
「あんた、誰?俺の昼寝じゃますんな。」
ニコリともせずに彼は、そう言い放った。
「あぁ、ごめんね。僕はね、上井草志桜里だよ?この格好だから、性別は分かるよね?」
ニッコリと僕は嫌味に聞こえるように言ったのだけど彼は、不機嫌そうに顔を歪めた。
「あんた、「上井草志桜里!」
「僕の名前は上井草志桜里!あんたじゃない!」
声を荒げた僕を見て彼は、また思いっきり顔を歪めた。まるで、うるさいと言っているかのように。
「じゃあ、志桜里。どっかいけ。俺は寝たいんだ。」
「嫌。僕、あっちに居るから。それならいいでしょ?学校一イケメンの二階堂奏多君。」
そして、最後に僕が笑うと二階堂奏多は、一瞬すごくビックリした様な顔をしたが、すぐに顔を戻した。
(ふ~ん。いい顔するじゃん。)
「お前、じゃなかったな。志桜里、なんでわかった?」
二階堂奏多は素朴な疑問を投げかけた。それもそのはず。何故なら、今の彼は学校一イケメンと言われている二階堂奏多とは、似ても似つかない格好だったから。
「なんで、って言われてもさ、僕は声と二階堂君の目で分かっただけだよ??」
「すごいな。志桜里。この格好の時の俺見破ったのお前が、初めてだ。」
「だろうね。だっていつも、上げてる前髪は下ろしてるしそれにそのビン底メガネと教科書持ってる姿からして、二階堂君に見えないもの。ただの、がり勉ヲタクだよ。バレるわけないよ。」
ニコニコしながら僕は、思ったことを口にした。そしたら、二階堂君は何故か怒ったような顔をした。
「どうしたの?僕、余計なこと言った?」
「別。そんなに思われてると思うとイラついた。」
「そっか。でも、なんで二階堂君はそんなかっこうしてるの?気になるんだけど・・・。」
「面倒だから。」
「そっか。」
「で、志桜里は何でここに来たの?」
二階堂君に言われて、僕はここに来た目的を思い出した。
「忘れてた。二階堂君のその姿のせいで。まあ、大したことはないと思うけど、僕、本当の自分が分からなくて、悩んでたの。」
そういった僕は、顔を伏せた。もう一つの悩みを言っていいのか、どうか、考えるために。