『奏多を泣かしたら赦しませんからね!』

「あぁ、…約束するよ。」


私には拓海さんの声しか聞こえないけど、拓海さんの表情からは影は見えないからそれでいい。






「拓海さん、ありがとう。」

「ん?」

「拓海さんがいなかったら…美樹と仲直りできていなかった気がするから。」


電話を切るなり私を抱きしめてくれる拓海さんに精一杯のありがとうを伝えたい。


「これから先、何があっても俺が奏多を守るから。」


こうして、抱き合って、暖かい体温で優しい花を育ててみたい。


これから先、たくさん辛い事があるかもしれない。

けど、そんな辛い事も貴方がいればきっと乗り越えられるから。



「愛してる」



そう言って、私を抱きしめて。




もしも、私が泣いてしまったら


貴方の正しい恋愛処方箋で



傷を癒してね?











fin.