「私の芝居はどうだったかな?」
途中から本音だったことには気づかないふりをした。
「私、お兄ちゃんとにててよかった!」
少し睨めば怖がられる。不良言葉は、お兄ちゃんが寺島さんと話してた時とかの真似してみた。
「おはよう」
「絵美奈!おはよう。なに急に朝、先行っててって!」
「へへっちょっとね〜。あ、昨日爽太君とちゃんと話せたよ!」
「そうなんだ。私も爽太に会いたいな」
「すっごい変わってるよ!会いに行く?」
「想像できない!行く!!」
ここは5組。
「あ、爽太君!」
「…誰だった?」
「赤城絵美奈だよ!こっちは親友の瀬乙女美空!」
「ふーん。あっそ」
「なんか感じ悪いわよ!爽太のくせに!」
「あぁ?お前も感じわるいだろーが。つーか、爽太のくせにってもう記憶ねぇーんだからよっ!」
「知ってるわよ!私はあんたに言ってんの!響爽太に!!そんなこともわかんないなんて馬鹿だね〜」
「あぁん?てめぇ…」
爽太君口では悪いこといっているけど多分嬉しいと思う。いつもより優しい顔をしている。
「絵美奈、顔にやけてるよ!…先もどってるね〜!」
「3人目だ…」
「ん?なにが?」
「俺を…今の俺をまっすぐ見てくれたやつ。…竜と赤城と瀬乙女。」
同じ声で、同じ顔で、絵美奈じゃなくて赤城って言われたことを心を痛めたが私は傷つきたくなくて風邪だね。と思った。