【翌日】

ここは中学校。

「あ、ねぇ君!」

「なに?って高校生?!なんで中学に」

「赤城 彗って知ってる?」

「ーっ」

その顔は知っているようだ。

「彗をいじめてる人が誰か教えてもらえるかな?」

「えっと…私が言ったって言わないでください!鳥山さんと桜庭さんと景さんです。」

「ありがとっ!」

ーガラガラッ!!!ー

彗は中学校に来ていない。わかっていた。多分今日も公園にいるはず。

「高校生?!なんで?!!」

「鳥山。桜庭。景って誰?」

「…」

誰も返事はしなかったけど、みんなの目線の先にいたのが多分そうだろう。

ーガンッッ!!!ー

私は鳥山の机を思いっきり蹴った。

「うちの彗いじめてんのてめーらか」

「…なんで彗…」

「お前ら彗を手出しやがっただろ?!いじめはされている側は惨めなんかじゃねぇ!恐怖なんだよ!いじめる側は馬鹿だよな!」

彗をいじめてたやつらはビクとしている。

「自分がどれだけ醜いかしらないなんて!可哀想っ!ばっっかみたい!ほんと、
殺したいくらいっっ!」

「だって…友達に…彼氏を…。とられるのが…どうしてもいやで…」

私はそいつらをおもいっきり睨みつけた。そいつらは涙をためて震えてる。

「私が怖い?彗はね、もっと恐怖をかんじてたんだよ!もともと友達だったんでしょ?!なんで、つまんないことで終わっちゃうの?!なんで友達にそんなことできるの?!友達ってなに?友達友達って…馬鹿みたい!!ただの単語なのに!友達って言葉だけつかったって意味なんかない…」

「ごめんなさい…うぅ…」

「次やったら許さない」

「「「「…はい…」」」」

「ごめんね?みんな、彗のことよろしくお願いします…」

私は少し礼をして高校に向かった。

「っと、その前に…」

「す〜いっ!」

「お姉ちゃん…」

「学校行っといで。」

「無理」

「大丈夫。これ…」

おまもり。手作りの。ファイトって書いてある。

「進まなきゃね!」

「お姉ちゃん…うん…ものすごく行きたくないけど、お姉ちゃんに言われたら行くしかないよね…」

「がんばってね」

「…ん。」