「絵美奈!」
「あれ?美空ぁ?」
「びっくりしたよ!倒れてるのかと思ったんだから!」
「ごめんね?あ!!美空…大丈夫?」
「うん。聞いたよ!絵美奈が先輩に言い返してくれたって、嬉しくてそんなの吹っ飛んだよ!」
「それは良かった!」
「あと、桐島に聞かれて知ったんだけど」
「うん」
「爽太。記憶ないんだって?」
「うん。だけど、もう一回仲良くなる!」
「え?」
「昔の爽太君がまっすぐに向き合うんだって!」
「…そう。その前に目の腫れ良くなってから行こうね」
急いで鏡を見たらすっごく腫れていた。
「腫れひいた?」
「まだ〜」
「ねぇ、美空…。もし爽太君の事で泣きそうになったら泣きついてもいい?」
そう言うと美空は胸を叩いて
「いつでも貸してあげる!」
「ありがとっ!!それじゃあ行ってくる」
私は放課後のチャイムと同時に屋上を出た。