「はじめまして。佐藤大輝って言います」

「こちらこそ、はじめまして。美香です」

本当に素敵な人だった。これは先輩も自慢したくなるわけだと納得してしまうほどに。

「君が美香ちゃんか。春江から聞いているよ。とっても仲の良い後輩がいるって」

「はぁ、ありがとうございます」

「ちょうど僕も食材持ってきているから簡単なの作ってるね」

そう言い残すと佐藤さんは台所へと消えていった。

「ね、素敵な人でしょ?」

先輩が小声で耳打ちしてきた

「先輩、本当に素敵な方ですね!イケメンで背も高くて、料理までしてくれるなんて最高じゃないですか」

「声が大きいよ、聞こえちゃう!」

そう言って私の口を手で押さえた。まぁ、聞こえるように言ったのだが

台所から佐藤さんの笑う声も聞こえた