それから、「じゃっ。」と言い、ドアを閉めようとする雄介に向かって、

「あ-とっ!誰にもゆわないでねっ?」

そう言って、「じゃぁね」という言葉を交わして、あたしは七海のところへ走っていった。

チョコを渡すときに言った、「ここらへんの人達に配ってたら余っちゃって、で、たまたまここ通ったから」っていうのは、もちろん嘘。

だって、雄介のために作ってきたってゆうのがわかっちゃったら、恥ずかしいじゃん。

それから...

学校では、席も隣で、班が一緒という理由でなのか、修学旅行の計画を決めてる時とか、いつも以上に話しかけてくれるようになった。

距離が縮まったのかな。

渡して良かったって思った。