2人で歩いていく先には私の家がある。

どうやらみひろんはどこで私の記憶を移すか悩んでいるようで、キョロキョロとしながら歩いている。

「みひろん、私の家来る?」

きっとその方が記憶を移しやすいだろうと思いそう声をかけると、みひろんは目をキラキラさせて思い切り頷いた。

激しく首を振るみひろんにニコリと笑いかけて家まで案内する。

さっきまで作戦を熱く語ってくれていたみひろんは、嬉しそうにスキップなんかしながら私より少し先を歩く。

早く早くと私を招くみひろんの横を、おいていかれないように頑張って歩く。

かなり、歩いたと思う。

いつもは自転車だったからそれなりに長く感じて、そのうちに私の家についた。

そういえば許可とってなかったなと今更気付いて、どうしようかと考える。