早速、私は教室で自己紹介させられた。

え?まだ、教室の中に入ってなかったのか?って。

ええ。まだ。

中瀬くんの名前を知っているのは、さっき先生が教えて紹介してくれたんだもん。

その顔を見た途端、誰にも心動かされなかった私が。

一目惚れ。。というものをした。

ママは根っから反対はしないだろうな。

でも、パパは。。。

あー、無理だよ。

あの頑固で融通の効かない、しかも、友達まで勝手に決めてしまうチャラいパパをどう説得しろ!というの?

脱毛器使って、頭の毛をすべて消滅させたいわ。

あー、我ながら考えることが恐ろしい。。

さすがは、魔女。

私は自己紹介を済まし、笑顔で「よろしくお願いします!」ってペコッと頭を下げて言った。

これで、いちころじゃない?

顔を上げると、赤面状態の男子。

鼻血を吹き出す男子。

椅子の上から落ちている男子。

はぁ、男子ってイチコロよね。

でも、例外がいて、

中瀬遼。

そう、あの人だけは効かなかった。