『泣くなまりあ。お...父さんまで、悲しく、なるだろ?お前のない場所はしおん君だろ?一瞬でも、まりあと触れ合えたんだ。俺は、もう満足だ』

「いや...いや、いやぁぁっ!!離してしおんっ!!」

 ...っ....まりあ....。

 まりあの手を握りしめて俺たちは上を見上げた。
 光の粒となって、消えてしまうまで....。

「...し、おん...」

 ぎゅっと握りしめる手を、握り返す。

 こいつは、俺が守らないとダメなんだ。
 人間の女で、すぐにでも壊れてしまう。

「....お前は俺の隣にいればいいんだ」

「....うん」