国王、ってなんだよ?
 
「え~タウイ何言ってるの?国王なんてどこにも—」

 りおんがそう言いかけたときだった。
 タウイの体が突然光って、宙に浮く。

「なっ」

「タウイ?!」

 目を光らせて、髪はふよふよと輝くと口を開く。

『....お、やったぞ話せる!!おいしおんてめえ!!俺の娘に気安くキスなんかしやがって!!』

 皆が、え、キスしたの?みたいな反応を見せる。
 
「あ、あなたはもしかして—」

 りおんがその先を言う前に「そうだ、我が王だ」と名乗った。
 今目の前にいるのは、タウイに憑依した国王、まりあの父である。