「...そりゃどーも」

 なんだあれ、なんだあれなんだあれ...。
 まりあなのか?俺なんか疲れてんのか?

「よし、じゃ、私行くから」

「え、もう行くのかよ?」

 まだ水しかだしてねーだろーが。
 なんか食っていけよ。

「うん、ほんと見に来ただけだし、じゃあ、ね」

 ....ほんと、意味わからねぇ。

『ありがとうございました~!』

 その痕もひたすらスタッフの仕事で、あまり外を周れなかった。
 まりあとも、それきりで人が行きかうのを探すには困難だ。

 あいつのすることは本当理解できねぇ...。

 日も暮れて、やっと休憩できた時には夜だった。
 社交ダンスが始まる時間。

 俺はまたもや女性に追われる。

 なんで毎回俺はこんななんだ...。
 りおん、あいつらどこに...。

 ふと、声が聞こえてくる。
 クラスの部屋に身を潜めていたら、男子と女子の二人が入ってきた。

「...ほんと、ありがとうね。梶くん」

「いいって」

 この声は......まりあ?