練習が終わって他の部員はすぐ体育館を出ていっちゃって、私は一人、取り残されている。
帰るの早いよ…。私が遅いだけかな(汗)
蒼もいないし…。
もう真っ暗で一人で帰るのは怖いなぁ…。
いろいろ考えながら体育館を出ようとしたら、見覚えのある人影。
高い身長、ちょっとはねてる髪の毛。
『蒼…?』
「雛子おせーぞ」
『待っててくれたの…?』
「…女をこんな暗い中一人で帰らせるわけにもいかないし」
『あ、ありがと…。』
「ん。帰るぞ。どうせ家隣りだしな」
暗くてよくわかんなかったけど、蒼の顔がちょっと赤かった気がするのは秘密にしておこう。