2年1組の教室には、親友の平山理沙(ひらやまりさ)がいた。


『理沙ちゃんおはよう!理沙ちゃんも1組なんだね!』

「おはよ!雛子〜中川くんと同じクラスじゃん!よかったねぇ〜」


すっごいニヤニヤしてるんですけど…。


理沙ちゃんは、唯一私が蒼のこと好きっていうことを知っている。


『別にっ!見てるだけでいいの』


「そんなことしてると他の人にとられちゃうよ!」



『…しょうがないよ。蒼には好きな人いるんだもん。』



「中学生の頃の話でしょ!今はどうかわかんないじゃん?」



『いいの!私みたいな人は蒼とつりあわないよ』


蒼はモテる。とにかくモテる。

顔もいい頭もいい運動神経もいいの三拍子で、学年の中では「一度は好きになる」なんて噂もあるくらいだ。


1年生が入ってきてファンクラブとか出来ちゃうのかなぁ…。



「そうかなぁ〜似合うと思うけど?雛子と中川くん。雛子だって可愛いしモテるじゃん!」


告白されたことは何回かあるけど…。


『蒼が選んだのは、私じゃなくて他の子なんだよ…。』


やっぱり今でも引きずっちゃうな。


ねぇ蒼。


今でもその子のこと、好きなの?



私のこと、どう思ってるの?