「元気だして」
と言われた時、かなんは
大きな手で優しく、
私の背中をさすり、頭を撫でてくれた。

その感触は今でも忘れない。


次の日…

朝、鏡を見たら完全に目が腫れていた。

学校で会わないと思ってたのに、
ばったり廊下で会った。

かなんと私だけ。

廊下はとても静かだった。

「あ〜おはよう〜!」

「うん。おはよう。」

「ん〜?目、腫れてる??」

「…。」

「大丈夫?」

「大丈夫…。」

「良かった♪昨日の事誰にも言わないから安心して?」

「うん。ありがとう…」

2人で並んで歩いた。
かなんは身長が高くて、
顔を見るには見上げる高さだった。