「おい、お前ら！ふざけんじゃねえよ！美晴からはなれろ！」


そんな声が聞こえると、周りの男子達は焦って教室から出ていった。

安心して涙が一気に溢れてくる。


「美晴……大丈夫か？」


助けてくれたのは祐介。

本当に良かった……。


助けてもらえて良かった……。

「ゆっう……す……け、ありがっ……とう。」

泣いて上手く喋ることができない。


「大丈夫。大丈夫だから。」

祐介はそう言うと私を優しく抱き締めて、背中をさすってくれる。

祐介に迷惑かけてばっかりだよ、私……。