「――…え、」


幸人は、困った表情を浮かべる。


「あたし、行かない」


本当は、一緒にいたかったけど、また傷つけられると思うと足がすくんだ。


幸人が何を言っても首を振るあたし。


それを見ていたお母さんが、口を開いた。


「あっ…そうだっ!!今日、掃除しようと思ってたの♪


莉緒、邪魔だから幸人君とどこか行ってきなさい♪」


じゃ…邪魔って。


演技がヘタなんだよ…お母さん。