「結構カッコよくない?」
笑いながら言ってくる歩を、かる――くシカトして、今日のレッスンのスケジュールを見た。
「あー、もうだるいなあ…」
社交ダンスに、食事のマナー、書道に茶道。
考えただけで頭が痛くなる。
「――…こら」
上から男の声がして、あたしの(ハード)スケジュール張を奪い取った。
「社交ダンスに茶道…?お前、見かけによらず良いトコの子かあ?」
あの気に入らないホスト教師、中川祐介が、偉そうにあたしを仁王立ちで見る。
「…うざ」
あたしは、(ハード)スケジュール張を中川から奪い、中川を思いっきり睨んだ。