「――…だって今、本田って言ったんだもん」


「――…言ったっけ?」


「――…言った!!!!」


あたしは、眉毛を吊り上げて言った。


「癖で言ったのかもしれない」


幸人は、口元を抑えながら言った。


「そうなの?」


「おう」


「じゃあ、気にしてなかった?」


「うん、無意識」


「なんだ」


あたしは、ちょっとホッとした。