「剃れ?」 「おう」 幸人は、少しそっぽを向いて言った。 「――…やっぱり、好きな女の足くらいは触りたい。」 「――…でも、剃ったらチクチクするよ?」 「大丈夫。愛があるから」 ――…え? 愛があるからって…。 「結婚、やめない?」 「当たり前だろ」 「絶対に?」 「うん。」 「あたしの事、好き?」 「当たり前」 「――…じゃあ、また莉緒って言ってくれる?」 「は?」