「佐々木」
「…、」
軽く頭を下げてテストを受け取る。
うわ…、
なにこれ
「みーなっ、
…うわっ、なにこの点数(笑)」
「だって〜」
物理、全然わかんない
考え方がほんとにわかんない
先生もあんなだしやる気もでないし
てか…え、?
「ちょ、みて、はる」
あたしはそう言って点数の下に赤でかかれてある文字を指差す。
"もっとしっかり取り組んでください"
「え、なにこれ〜
あいつのせいで取り組めないだけなのにね」
なんだかわからないけどすっごくむかついて
見返してやりたくなって
「次のテストでぎゃふんと言わせてやる」
超がつくほどの負けず嫌いのあたしは気付いたら密かに先生に闘志を燃やしていた。