季節は秋。10月。
あれから何も変わらず、私は片想いのまま。
けど、苦しいとかそんなんはなくって楽しく幸せな気持ちになることが多い。
〜〜
「今から文化祭の出し物を決めます。」
委員長の西山さんが一生懸命しゃべる。
だけど騒がしい教室には儚く届かない。
すると、
「おい!みんなだまれー!!委員長の話聞こうぜっ!!」
声の主はもちろん横井くん。
「りょーすけ、まじうるせぇ!」
「鼓膜やぶれるわ!!!」
などなど、どっと笑いがおこる。
「あ…。お化け屋敷はまわりとかぶりやすいので控えた方がいいかと思います。それで、たこやき屋さんはどうでしょう、か?」
テキパキとしゃべる西山さん。
「よっし、じゃ!たこ焼き屋さんな!」
わぁ、っとみんなが盛り上がる。
その騒がしい中で西山さんが横井くんを見つめているのは、だれも知らない。
〜〜
文化祭3日前。
屋台は完成。
あとは具材の買い出しかぁ。
買い出し係は
【西山、戸田、横井、山田】って。
悠里と横井くん、ほんとにラブラブだ。
ふふふ。
「おーうか。」誰かに呼ばれて振り返ると頬にぬんっとした感触。
「あははっ、ペンキついた。」
蓮君は白いペンキと筆を持ち、楽しそうに笑う。
「もう!何するの!」怒ったそぶりを見せると、
「ごめんごめん、後で一緒に洗いに行こう。」という。
前より、本当の笑顔を見せるようになり、一緒にいることが増えた。
なんだか嬉しいな。
「桜香も手伝ってよ。」「もうしょーがないなぁ。」
私はそう言って、たこやきの"や"の字を鮮やかな黄色のペンキで丁寧に書いていく。
「うん!いい感じ!」
完成〜。
「ありがとな、ほら洗いにいこ。」
手を引かれ、そのままついていく。
こんなことがしょっちゅうあるから、クラスの人には付き合ってるやらなんやら言われることもしばしば。
だけど、私は違うって言う。
蓮君は何も言わないからちょっぴり不思議なんだけどね。
バシャバシャと吹き出す水道に手を突っ込み、冷たさに顔を歪めながらもペンキを落としていく。
「とれた!」私がつぶやくと、隣の蓮君はまだ取れないようで、「とれない。」って、不満そうな顔。
「あはは、手、かして?」
大きくて綺麗な手が差し出され、触れる。
ごくり。なんか緊張する。
こすっていくうちにペンキはとれ、満足そうな笑顔を浮かべる蓮君。
「ありがとう。」「どういたしまして。
」
教室に戻ると、みんなほとんど完成していた。
楽しみだ!!
買い出しから戻ってきた悠里たち。
悠梨は私を見つけると、泣きそうな顔をして「お、桜香…」とわたしにしがみつく。
「ゆっ、ゆうり??」
私は話を聞くため、教室からでた。
あれから何も変わらず、私は片想いのまま。
けど、苦しいとかそんなんはなくって楽しく幸せな気持ちになることが多い。
〜〜
「今から文化祭の出し物を決めます。」
委員長の西山さんが一生懸命しゃべる。
だけど騒がしい教室には儚く届かない。
すると、
「おい!みんなだまれー!!委員長の話聞こうぜっ!!」
声の主はもちろん横井くん。
「りょーすけ、まじうるせぇ!」
「鼓膜やぶれるわ!!!」
などなど、どっと笑いがおこる。
「あ…。お化け屋敷はまわりとかぶりやすいので控えた方がいいかと思います。それで、たこやき屋さんはどうでしょう、か?」
テキパキとしゃべる西山さん。
「よっし、じゃ!たこ焼き屋さんな!」
わぁ、っとみんなが盛り上がる。
その騒がしい中で西山さんが横井くんを見つめているのは、だれも知らない。
〜〜
文化祭3日前。
屋台は完成。
あとは具材の買い出しかぁ。
買い出し係は
【西山、戸田、横井、山田】って。
悠里と横井くん、ほんとにラブラブだ。
ふふふ。
「おーうか。」誰かに呼ばれて振り返ると頬にぬんっとした感触。
「あははっ、ペンキついた。」
蓮君は白いペンキと筆を持ち、楽しそうに笑う。
「もう!何するの!」怒ったそぶりを見せると、
「ごめんごめん、後で一緒に洗いに行こう。」という。
前より、本当の笑顔を見せるようになり、一緒にいることが増えた。
なんだか嬉しいな。
「桜香も手伝ってよ。」「もうしょーがないなぁ。」
私はそう言って、たこやきの"や"の字を鮮やかな黄色のペンキで丁寧に書いていく。
「うん!いい感じ!」
完成〜。
「ありがとな、ほら洗いにいこ。」
手を引かれ、そのままついていく。
こんなことがしょっちゅうあるから、クラスの人には付き合ってるやらなんやら言われることもしばしば。
だけど、私は違うって言う。
蓮君は何も言わないからちょっぴり不思議なんだけどね。
バシャバシャと吹き出す水道に手を突っ込み、冷たさに顔を歪めながらもペンキを落としていく。
「とれた!」私がつぶやくと、隣の蓮君はまだ取れないようで、「とれない。」って、不満そうな顔。
「あはは、手、かして?」
大きくて綺麗な手が差し出され、触れる。
ごくり。なんか緊張する。
こすっていくうちにペンキはとれ、満足そうな笑顔を浮かべる蓮君。
「ありがとう。」「どういたしまして。
」
教室に戻ると、みんなほとんど完成していた。
楽しみだ!!
買い出しから戻ってきた悠里たち。
悠梨は私を見つけると、泣きそうな顔をして「お、桜香…」とわたしにしがみつく。
「ゆっ、ゆうり??」
私は話を聞くため、教室からでた。