「す、すみません
だらだら話しちゃって。
ありがとうございました」


つい恥ずかしいことを話してしまった。
慌てて立ち去ろうとすると、
ギターのおじさんに腕を掴まれた。


「え?」

見かけからは想像もつかない
力に、驚いて反応がうまくできない。



ギターのおじさんは、
僕を掴んでいないもう一方の手で、
何かを僕に手渡してきた。


見ると、それは小さな紙袋だった。


「ぼ、僕に…?」