「待てと言ってるんだ」
煙草を吸い殻に押し付け父さんが低く鈍い声で私の足を止めた。
「今までどこに行ってたんだ?!お前は、もうすぐ大学受験があるだろう?
遊んでる暇なんてないんだぞ」
「…わかってる」
「くだらない事で悩むより勉強しなさい」
くだらない事?
くだらない事って何?
「…何よ、久しぶりに帰ってきたと思ったら勉強と受験の事しか言うことないの?」
「真紀!!お父さにそんな言い方をして…謝りなさい」
母さんが私に怒鳴りつける
「父さんが弁護士だらかって私も弁護士になりたい訳じゃないの!!
私は、父さんみたいな人になんかなりたくない!!」