ポツポツと雨が降ってきたと思えばしばらくすると大雨になった


あの後の記憶は、あまりない

ただ雨のなか傘もささずにぼー…と家に向かって歩いていた




--カチャ

「おかえりなさい、遅かったじゃ…ってどうしたの?!そんなに濡れて?」


「…なんでもない」


「なんでもないわけないでしょ?お風呂沸いてるから入って来なさい」


「…別にいいし」


私は、母さんの言葉を無視して階段を上がろうとした

「真紀、待ちなさい!!」