「…ありがとう」

上目遣いで彼にお礼を言うと彼は、驚いた顔して私の顔じっと見ていた。


「あのぉ…?」

「君"evileye"(イーブルアイ)って知ってる?」

「え?知りませんけど、それが何か?」

「"evileye"は、簡単に言うと災いの目
今、一瞬君の目が"それ"になっていた」

「はぁ?!」


そう言うと彼は、スタスタと本を抱えてどこかへ歩いていった。


「…え?ちょっと!」