祥之助が鼻を鳴らした。



「無駄だと思うね。こんなに堅固な棺は初めて見た」


「棺?」



ハッキリとそれを声に出されると、カッと頭に来た。


誰のせいでリアさんが眠らされたと思っているんだ?



ぼくはリアさんの眠る箱を揺さぶってみた。


いや、揺さぶろうとしたけれど、無理だ。



「だから、言ってるじゃないか。その程度で開くわけがない。ボクが黄帝珠のチカラで以てさんざん叩いても、壊れなかったんだ」



ザワリと、髪が逆立つように感じた。


瞬間的に感情が沸騰した。