桜丘高校の文化祭が始まりました。
今日は、一般公開のため大勢の人で盛り上がってます。

私のクラスは、SNS効果を狙ったドーナッツカフェだ。内装も有志ある美術部を筆頭に行ったため、かなりの完成度で客層も伸びている。
私も、後夜祭前はクラスの手伝いで、外での宣伝をしに行った。

「2-7のsera cafeやってます〜、来てください」

九月と言ってもまだ、夏のような暑さが感じられ、宣伝する気力もなくなってしまう。


校舎を転々としてると、いつのまにか3年生の校舎に来てしまった。

せっかくだし、先輩を見たいなと思い、あくまでも仕事をしてる体を醸しつつも、先輩を探していた、気づくとすぐ先輩が見えた。

(ああ!先輩だ)

先輩のクラスは、ど定番の喫茶だった。クラスメイト全員が、コスプレをする喫茶で、先輩は、スーツを着ていた。
多分、社会人風だと思うが、誰よりも大人っぽくって、慣れないネクタイを緩めつつ、しっかり着こなしているところも、一段とかっこよかった。


そんな先輩を目で追っかけて、仕事の宣伝すら忘れてしまうほど、輝いて見えた。

時間もそろそろだしこんなことでうろついてるとバレてしまうと思って、さろうとする瞬間…


『だ〜れだ』

と意地悪な声で後ろから目隠しされた。

「え、えっと」

『早く、答えてください〜(笑)』

「た、滝沢先輩です。』

『正解〜、ってか楓ちゃんどうしてこの階に?2年は下じゃない?』

答えづらい質問など、受けたこともない楓だった、

「え、えっと!その、何と言いますか…」

『もしかして、俺に会いに来たんでしょ?』

彼の笑顔は意地悪そうな嬉しそうな笑みがこぼれる

「そんなわけないですよ、宣伝です。宣伝。」



『ふ〜ん、俺は楓に会えて嬉しいけどね』





え?……………………


ますます、読めない!!!

何この男は、先輩の答えにあや蓋していると

『何?照れてる?こうゆうのの慣れてないんだ?(笑)』

先輩の手の上に転がされている感がしたので、すぐさま冷静さを気取った。

「そんな、何にもです。」


『へ〜〜〜』

『じゃあ、また後夜祭で会いましょうね❤︎』

と言い別れを告げお互い仕事に戻った。


さっきも、本当に何なんだ。頭の中がよぎる、



【Love is braind】

恋は本当に盲目だ。