次の日、僕はいつも通りだった。
年齢が変わったって、別に変ったことなんかない。
当然だけど。
今日は雨だった。
いつもの荷物にレインコートを加えて、カメラを持った。
絵は描けそうにないから…小雨だったらよかったんだろうけど。
バスに乗って、今日は別の公園に行く。
いつものところはベンチに屋根がないからね。
「…」
ドームで囲まれたこの町にも、雨は降る。
生態系に影響を及ぼすから…なんて。
世界が滅びたのに、生態系も何もないでしょって。
思うのは僕だけかな。
この公園には遊具がたくさんあるから、構図の勉強をするには最高だ。
絵は描けないけど。
「…」
写真もいい。
何枚も写して、映して…
どこの風景にはどこかしら必ず美しいところがある。
横断歩道にも、道路にも。
信号にも。
街中でも、林の中でも。
晴れでも雨でも、曇りでも。
景色には必ず美しさがある。
どこにでも美しいものはある。
僕はそれをみんなに見えるようにするのが好き。
正確には、ショウに。