初めて会ったとき、俺は泣いていて


美晴ねぇちゃんは笑ってた。


俺が落っことした飴玉を指さして


「あっちゃんはやさしいね。アリさんにごはんをあげたんだね」

と言ったっけ。


優しいねというその言葉が


とても耳に心地よくて


いつの間にか俺は泣き止んでいた。