ーー次の日。
あたしは初めて学校をサボった。
小中高と今まで体調不良以外で休んだ事なんてないし、
龍之介くんに振られた次の日だって
休まずちゃんと部活に行ったのに。
本当に情けないな…。
あたしは起きているもののずっと布団の中に包まっていた。
明日も学校行きたくないな…
そんな事を考えていると、あたしの携帯が鳴った。
画面には、日菜子、の3文字が映し出されている。
通話のボタンを押すと直ぐさま、日菜子の元気な声が耳に届く。
「もしもし?百合?久しぶりー。」
「久しぶり…」
「今日さ、暇ー?私午後の授業休講になっちゃってさー。」
日菜子とは高校卒業して以降、
お互い忙しかった為、連絡は取っているものの
一度も直接顔を合わせていなかった。
「学校…サボったの…」
「えっ⁉︎何で?」
「…ちょっと…ね。」
「今家だよね?ちょっと待ってて、直ぐ行く。」
そう一方的に言って電話切った日菜子。
電話を掛けてきた時の声のトーンと打って変わって
最後の言葉のトーンは真面目な声だった。