「戸締りよし!」

道場の鍵を職員室に返し下駄箱へと行くと

「柏木?」

「待ってた」

「まったくあれから一時間経ってんぞ」

「そう?気づかなかった」

「帰りますか?」

「帰ります」

2人校門を出ると柏木が手をつないできた

「・・・」

「いや?」

「別に」

「好きだよ」

「知ってる」

手を繋がれて『好きだよ』って言われてドキドキしない男子がいないわけがない

「紹也が私を好きになるまであとどれくらい?」

「まだかな?」

「もうすぐかな?」

「どうかな?」

「ふふふ、なにこの会話!幼稚園児か」

「だな」

「紹也!あれ!」

雛がつないでいた手を離し指差した先には今川と彼氏と思われる2人がいた

次の瞬間

「きゃ!やめて」

彼氏が今川の髪を引っ張りながら

「お前は俺だけの彼女でいればいいんだよ!他の男と関わるな!何度言えばわかる」

「今川!」

カバンを置き今川の方へ走り出す俺がいた