「ねぇ、今日はどうしてくれるの?」
「昨日のことがあったのに、よく俺に話しかけれるね。さすが白雪」
彼はヘラヘラ笑う。
思い出すのは、あの息苦しさ。
今思い出せば、いい思い出だ。
「私は早く死にたいのよ。別にあれくらいは、何の支障もない」
「ふーん。つまんないなぁ」
つまんなくて悪かったわね。
キッと彼を睨めば、灰色の瞳は私を捉えた。
「それ、睨んでるの?わぁ、さすが魔女サマ。むっちゃ誘ってるようにしか見えない」
彼は懐からナイフを取り出して、初めてあった日のように手元で遊び始める。
何かを考えているようだ。
その表情はとても楽しげ。
とっても残酷で非情なことを考えているに違いない。
ほら。
「決めた。今日は、白雪と寝よう」
右手にナイフを持ったまま、彼は器用に私をベットに押し倒す。
「私、初めてじゃないのよ?」
「知ってる知ってる。噂があるよね。“魔女と寝たら忘れられなくなる”って。あれの真偽を確かめようと思って」
ニッコリ、笑みを向けられた。
「そう。なら、試してちょうだい」
「うん。そうする」
ナイフで服を切られれば、下着姿が露になる。
「ん、っ、………………ぁあ、っ」
2つの影が重なった時、彼女の真っ赤な唇が緩やかに上がった気がした。