生理的な涙が出てきて視界がぼやける。
「君は、とっても壊しがいがありそうだし、面白い。けれど、それと同じくらい従順で、
面白くない」
冷たく吐かれたその言葉は闇に溶けていく。
「…………っ、」
冷たい瞳と対峙する。
ぎらぎらとぎらついている彼の瞳。
これは殺人鬼の瞳。
直感的にそう思った。
「……………チッ」
このまま首を絞めて殺される。
と思ったが、どうやら違うらしい。
首を持って、床に投げつけられた。
「…………ぃ゛っ、た……………」
解放された気管を使って、肺に酸素を必死に送った。
そんな私を見て、男は言う。
「萎えた。明日、また来る」
暁月がまるで私を嘲笑ってるかのように光っていた。