もう、あたりは暗くなってきている。

そろそろ帰った方がいいかな……。


――……

―ガチャ


「ただいま……」

「あ、おかえりー! もう、遅かったじゃないの。

ほら、ケーキ買ってきたから」


そっか……そういえば今日は、私の誕生日だったっけ――。


「ごめん。ありがと」


自分の部屋に行ってスマホを確認すると、ラインがきていることに気づいた。

はじめは蓮くんかと思ったけど、百合からだったみたい。


『よかったね』


……蓮くんに送ってもらったこと……?


っていうかなんか……今日のラインそっけない気がする。

百合ってけっこう顔文字とか使うタイプなのに。


「美琴ー!? 早くしなさい!」

一階からお母さんの怒鳴り声が聞こえて、私はいそいで下へ降りた。


それからケーキを食べたりお母さんたちからプレゼントをもらったりして
楽しかったけど、やっぱりどうしても、蓮くんとのことが引っ掛かったまま。


勢いで怒っちゃったけど、あんなの告白してるようなもんじゃん……。

バレたかな?


も~……明日どんな顔して蓮くんに会えばいいの……?