「……………彼氏とかいる?」



「え?」



蓮くん、それってさ………どういう意味?

なんでそんなこと知りたいの?


「好きなの……?」


顔を赤くして頭を掻く蓮くん。



なにそれ。



言わなくても………わかっちゃったじゃん……。




「知らない。いるんじゃない?」




私………最低だ……。


百合には彼氏いないの知ってるよ。

幼なじみなんだから知ってるに決まってんじゃん。


でも………ごめん……。


そんなこと………言えないよ……。


「……聞いといてくんね?」


嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ!!




「そんなの自分で聞けばいいじゃん!!!」




私は、気がつけば走り出していた。

もう……何やってんだろ。



どうしてくれるの?


涙止まんないじゃんか――……


「うぅ……ひっく……うぇ………」


どうしよう。私……怒鳴っちゃった。


こんなのただの八つ当たりだよね。