だから私は、こうして空を見上げるのが大好き。
空のしたには、必ずキミがいる。
私が空を見上げているとき、キミも空を見上げてる。
ね? 蓮くん――……
「蓮くん……」
「美琴ちゃん……?」
「これ!」
驚いている蓮くんに、さっきのメモをつきだす。
「蓮くんだよね……?」
蓮くんは、少し照れくさそうに目線をそらした。
「私も……ごめんね。
盗み聞きしちゃって……。
蓮くんが怒るのもムリないよね。
ほんとは、私の方が謝らなきゃいけなかったのに……!」
「違う」
「え?」
「俺……今までいろんな人傷つけてきたんだ。
今日も……美琴ちゃん傷つけた。
たぶん、これからも……傷つけちゃうから……っ」
蓮くんは私から顔をそらしていたけど、蓮くんは泣いてた。
始めて見た蓮くんの涙。
私は蓮くんの過去もなにも知らないからなにもできないけど、
「それでもいいよ」
私はずっとそばにいるから……。