不思議に思ってそのペットボトルをじっと見つめていると、あるものが目にとまった。


「メモ帳?」


というよりはノートの切れ端みたいなものだったけど。


“さっきはごめん”


「蓮くん……!」


じゃあ、このカルピスウォーターも蓮くんが?

なんで私の好きなやつわかっちゃうの。







蓮くん………会いたいよ。







時計の針は、12時を指している。

もうそろそろお昼の時間だ。


私は急いで階段をかけ上がり、屋上のドアの前まで走った。


「はあ……はあ……」


屋上に蓮くんがいるかはわからない。

けど……


私は、屋上のドアを開けた。


視界いっぱいに広がる青い空。

どこまでもどこまでも続くそれは、今では私の大好きなものになっていた。


空をみていると勇気がもらえる。

まるで、私の悩みごとを全部吸いとっていくように。