ガラーッ



私は教室の引き扉を勢いよく開ける。



そしていつもの様に言う



元気に



『みんなーっ!!おはよーっ!!』



って。



いつもなら、



「真夏ー!!おっはーっ!!」



「愛浜、おはよ。」



「真夏ー!!今日も元気だねー!」



そう返ってくるはずだったんだ。



それを期待してた。



だけど・・・



皆の目線は一斉に私へと向いた。



いつものにこやかで穏やかな目線



ではなく、



冷たく、私の心に突き刺さる目線だったんだ・・・。



静かでシーンとした教室。



いつもなら廊下で走る男子の声なんか、教室がうるさすぎて聞こえないのに、



この日はやけに大きく、耳に響いた。



『皆、どうしたの・・・??』



私は皆を見て言った。



だけど、誰も私の問いには答えてくれなかったんだ。



聞こえてくるのは



男子、女子が共に、ヒソヒソと話す声。



「なに、普通に学校来ちゃってんの??」



「あんな事して、恥ずかしくないの??」



「ほんと最低だな」



そんな声が聞こえた。



私には何が何だか、まったく分からなかった。