それからしばらく経っても、 彼女のことを思い出しては、切なく なった。 懐かしいな…。 今頃どうしているんだろう。 キッチンから出てきた妻が、 僕の隣に座ってテレビの画面 を指差しながら、 「あ、私この人好きなんだよねー」 なんて言っている。