2人は、ベンチに座って
しばらく話をしていたが、やがて立ち上がった。


バイバイ、と言っているのが口の
動きで分かった。



そして、勇樹の腕が上がって、
古川の頭に乗せられた。

それはとても自然な動きだった。


ショックのせいで思考回路が
鈍っている俺は、勇樹が古川の
頭をポンっとしたんだと理解するのに
しばらくかかった。


それだけじゃなかった。



勇樹は、自分の手を古川の頭から下ろした。
そして、古川のおでこに軽くキスした。