食べるのがもったいない気がするが、
冷蔵庫に入れて姉や母に見られたり
なんかしたら、この世の終わりだ。
だからすぐに食べてしまうことにする。

フォークをキッチンから
自分の部屋に取ってくる。


小さなケーキを、そっと崩して口に運ぶ。


…うまっ!
凄いなあ。女子は全員こんな
ケーキとか作れるんだろうか。

とりあえず俺には絶対に無理だから
男に生まれて良かった。


ケーキを食べ終えてから
カレンダーに目をやる。


そうか、25日。
今日がクリスマスだった。

クリスマスイブのことを考えすぎて、
完全に今日の存在を忘れていた。