「じゃあさ、しょうがないから帰りに俺がなんかおごってやるよ。」


「え、そんなの悪いよ。」


「別にいいから。何がいい?」



俺はそれ以上見ていられなくて、
ふたりから目をそらした。



あぁ、俺も勇樹に生まれたかったな。



人間、誰だって落ち込んでいるときに優しくされれば、グッときて
しまうだろう。

古川だって勇樹にキュン、とかなっているかもしれない。



…いや、待てよ。
古川が落ち込んでるなんて決めつけていいのか?