最近、やたらと古川と目が合っている気がする。
正直、かなりドキドキしている。
絶対に表情には出さないけど。
「よーっす。」
下駄箱で勇樹がいつも通り肩を叩いてきた。
俺は何故かそのことを勇樹に言いたくなった。
多分、自慢したかったのだ。
「俺さ、なんか最近古川と目が合う気がするんだよな〜。」
「は?翔ちゃん何言ってんの。
おっ、翔ちゃんもついに女に興味が出てきたのか?」
冗談で流されてしまった。
しかも、勇樹は更に続けてきた。
「翔ちゃん、でもさえは止めときなって。 最近俺いいカンジだからさ。
電話とかしちゃってるし。」
…さえ?
…電話とかしちゃってる?
頭がクエスチョンでいっぱいだ。
「いや、別に古川とか興味無いし。」
ショックを悟られないようにすると、
思わず本心とは逆の言葉が出てきてしまった。