受験生はほんとにつまらない。
ぼやーっと座っていると、


ピロン♪
とLINEの着信音が鳴った。


誰からだろう。
何気なく手を伸ばしLINEの画面を開いて、僕は心臓が飛び出そうになった。


ーさえです。
こんばんは、今忙しいですか?
もし大丈夫だったら、この問題教えてほしいです!ー

と画面に表示されていたからだ。
文章の下に問題の写真も添付されている。


…うぉーーーーっ!!!!
ほんとにLINEがきたっ!!!!!



すぐに返信をすればいいのに、
そのまま携帯を机の横に放置する。



10分が限界だった。


携帯の画面を開く。
問題を見ると、答えられそうなものだったのてホッとする。

自分にも分からなかった、なんて恥ずかしすぎて送れない。



文章を考え考え、結局短い言葉を打つだけなのに20分くらいかかってしまった。


問題の答えもキレイな字で書いて、写真に撮る。

考えすぎだろ、オレ。






同じクラスなのでグループで
お互いのLINEは知っていても、
送る用事、というか勇気がなかった。



それが向こうから送ってきてくれるなんて!
あと3日くらいはなんでも頑張れそうだ。