「……やっばい遅刻する!!」
私はダッシュで校門をくぐり抜けた。
教室に着いたときちょうどチャイムが鳴った。
「はぁ…はぁ…っふぅ……ギリギリセーフ!」
「全然セーフじゃないよ……。全く茉美はいつもいつも……。」
目の前で呆れているのは幼稚園から一緒の春田優美(はるたゆみ)。
そして呆れられているのは私、三谷茉美(みたにまみ)。
「まだ先生いないからセーフだよ!」

  ガララッ!

「さぁ席につけー。出席とるぞー。」
ちょうど私達の担任が入ってきた。
「今から転校生を紹介するから静かにしろよー。」
 ……え?転校生??
「…そっか茉美は来るの遅かったもんね」
「え?知ってたの??」
「今までその話で持ちきりだったんだよ。」
「そーだったんだ〜…で、男子なの?女子なの?」
「それがまだ分からないみたいなんだよ〜」
「ふ〜ん」

そう言ってドアを見た時だった。
「……こんにちは。宇崎風(うざきふう)です。…よろしく。」
「………っ!!」

 私はその時2度目の恋に落ちました。
         ……本当に2回目??