教室はまだ静か。

「ルリ。着いたぞ。」

「あっ、うん。アズル、座って。」

「お、おう。どうした?いきなり。」

ギュゥ。

「!!ル、ルリ。ホントにどうしたんだよ。」

と言いつつ、抱き返してくれるアズル。
こういう優しい所もあるから、甘えちゃうんだよ。

「アズル。アズル。怖いの。昔の、私の
記憶が。私の知らない記憶が。」

「ルリ。少しずつでいい。少しずつ、思い出していこう。何も、怖くないから、な!
俺もそばにいる。お前は、最強の夢魔狩りだから。」

「アズルゥ。私、記憶が見えるとき頭痛がするの。その時、側に居てくれる?」

「もちろんだ。お前が苦しんでる所、無視できねぇだろ。」

「ありがとう。」